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用語解説

 

樹木葬、自然葬、植林葬、森林葬、散骨などの用語解説

新聞などでもまだ用語の統一や厳密な定義はなく、明確な区別はなされていませんが、大まかに解説を加えます。

 

・樹木葬:

墓碑を建てる代わりに樹木を植える埋葬法。一人(あるいは家族と)一本の樹木という形が多かったのですが、近年では行政も墓地面積を効率よく活用できるので、「樹木葬」、「樹林葬」という名称で合祀墓を作っています。

どちらかというと「森」よりも「墓」にアクセントがあるように思われます。 ここ数年に発表されている論文などでは“Afforested Burial”というタームで統一されて来ているようです(afforested < afforest[動](他)…を森林にする, …に植林する; burial[名]埋葬;葬儀;墓, 墓地) 。

 

 参照「論文資料庫」>> 

 Wikipedia「樹木葬」>>

 

・森林葬:

スエーデンの世界遺産「スクーグスチルルコゴーデ―ン森の墓地」に見られるような森全体を墓地とする考え方で、「森」にアクセントを置いています(日本では岩手県一関で「奥山型樹木葬」と称して行われている形態に近いと言えます) 。 「森林葬」という語もWikipediaへの記載はありません。

​*現在、愛知県の法人が「森林葬」を商標として登録しています(2017年現在)

 

・植林葬:

まだ使われていない用語です。 他の樹木葬、森林葬などよりも、「自分が樹木になって森を作る」という積極的な意図を感じる用語といえます。 「植林葬」という語も「植樹葬」という語もWikipediaにはまだ記載がありません。

 

・自然葬:

樹木にこだわらず、海や山への散骨や、樹木葬による埋葬などを総称してこのように呼ぶことがあります(散骨を規制する法令はありませんが、各地方自治体で「散骨禁止条例」が敷かれ、指定された区域のみでの散骨しか認められないケースが増えています。下の項目をご参照ください) 。

 

 Wikipedia「自然葬」>>

 

・散骨:

「埋葬」は地面に穴を掘って埋めることを指しますが、「散骨」は埋めずに地表、あるいは河川や海などに「撒く」ことを指します。

 

  Wikioedia「散骨」>>

・埋葬と散骨:

墓地埋葬法(墓地、埋葬等に関する法律:昭和23年5月31日法律第48号)では、「埋葬とは(中略)土中に葬ること」と規定し、その第四条で「墓地以外の区域に、これを行つてはならない」と定めています。

ただし、土中に埋めない「散骨」については言及がありませんが、平成17年には北海道長沼町で周辺農家による風評被害の訴えから「散骨禁止条例」が施行されました(このことに関する「共同通信」のニュースでは、森での散骨も「樹木葬」という用語で表現されていました)。

「散骨」について、古くは第53代淳和天皇(じゅんなてんのう、承和7年5月8日、西暦840年6月11日没)に関する伝承がありますが、近年では周恩来(しゅう おんらい、1976年1月8日没)やマハトマ・ガンディー(1948年1月30日没) 、石原裕次郎、いずみたくなどの散骨が知られています。

 

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